D-DAYダイスの紹介

はじめに

本記事はボドゲ紹介 Advent Calendar 2015 - Adventarの21日目のものとなる.本記事ではD-DAYダイスを紹介したいと思う.
セミナー等が重なったため遅れてしまったことは申し訳なく思うところである.

画像は全てBoardGameGeekから引用した.

D-DAYダイス?

D-DAYダイスはその名の通りD-DAY*1を主軸としたダイスゲームである.特に基本セットではノルマンディー上陸作戦が軸と成る.

ノルマンディー上陸作戦

ノルマンディー上陸作戦とは第二次大戦末期に行われた,連合軍によるフランス・ノルマンディーへの侵攻作戦である.詳しい解説は ノルマンディー上陸作戦 - Wikipediaを参照されたい.

ノルマンディー上陸作戦は非常に大規模な侵攻,上陸作戦であり,多くの映像作品が存在する.
特に1962年の映画:史上最大の作戦(The Longest Day),1998年の映画:プライベート・ライアン(Saving Private Ryan),2001年のテレビドラマ:バンド・オブ・ブラザース(Band of Brothers)等は有名だろう.
この中でもプライベート・ライアンは少々凄惨なシーン(最初の上陸シーン)があることでも有名だが,未視聴ならばプレイ前に視聴することによって,臨場感が増すだろうと思われる.勿論血が苦手ならば見ない方が良い.

D-DAYダイス

D-DAYダイスとはそのようなノルマンディー上陸作戦を再現した1-4人用ボードゲームである.プレイ時間は約45分.
このゲームはノルマンディー上陸作戦をダイスゲームとして再現することに重きを置いていると思う.
ダイスゲームである以上どうしても運が作用するのが常である.しかしD-DAYダイスは,ダイス目の固定などで運が強すぎず弱すぎず良い塩梅になっている.筆者は戦争経験者ではないが,戦争で生き残ることは運が大きな要素であることは確かだと思う.
機関銃掃射が自分の分隊を避けるか避けないか,もちろん立ち回りが関わってくることもあるだろうが,やはり運は大きな要素の一つに違いないはずだ.もしかしたら死体を漁る必要もあるかもしれない.
D-DAYダイスはそのような厳しい前線の状況をダイスゲームで見事に再現している.その魅力を紹介したい.

なお拡張パックとしてAtlantikwall(大西洋の壁)に始まり13個あるらしいが,筆者は基本セットしか持っていないので基本セットだけ持っている人の目線で語りたい.

ところでゲームの紹介をする以上プレイ雰囲気がなんとなくでも分かる程度には説明しなければいけない.しかしD-DAYダイスは大箱ということもあり事細かに説明すると煩雑なのである程度の説明に留めたい.

プレイヤー

ここではプレイヤーたちのパラメータを紹介したい.
まずこのゲームでは各プレイヤーは1人の人間ではなく,各部隊(の指揮官)であることを認識しておきたい.プレイヤーが複数人いたら,複数の部隊が1つの戦地で,1つのゴールを目指すのである.
ゲームの勝利条件と敗北条件は至って簡単である. 全部隊がゴールに到達できたら勝利,1部隊でも全滅したら敗北である.極めて分かりやすい.
イメージとしては,上陸に際し消耗した部隊を,なんとか人員をかき集め目標を達成するといったところか.1部隊でも全滅したら敗北というのは,作戦遂行可能人数が本当にぎりぎりなのだと考えれば良いだろう.

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プレイヤーには主要なパラメータが4つある.上から時計回りに兵士,勇気,工具,☆である.この他に装備や技術者,車両,勲章といったアイテムがある.順に軽く説明していこう.

  • 兵士
    • プレイヤーが指揮する部隊の全兵士数である.これが0になると全滅する.敵陣営の攻撃により毎ターン削られていく.
  • 勇気
    • 敵の懐に近くなるほど攻撃は苛烈さを増す.そのような全身はとても勇気のいる行動である.勇気がなくなればその部隊は前進が出来ず即ち全滅と成る.動かぬ的程狙いやすいものはない.
  • 工具
    • 戦場には特殊な装備が必要だ.
    • 専門技術者の配属のために必要(合流するイメージ).

例えば専門技術者は:

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のような感じであって画像では左から順にメディック(衛生兵),狙撃兵,斥候である.マップごとに使用できる専門技術者が定められている.

サマリー

ゲームの手順は:

  1. ダイスロール
  2. 1の結果に依る補給
  3. 専門技術者の配属や装備の獲得
  4. 移動
  5. 戦闘

である.

ダイスロール

D-DAYダイスでは毎ターンダイスロールをして資源を獲得する.

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ダイスロールでは画像手前の赤白青色のダイスを用いる.手順は:

  1. 赤白青各2個計6個のダイスを振る.
  2. 1で振った結果から2個固定し残り4個を振り直す.
  3. 2で振った結果から好きな数(0-4個)だけ振り直す.

といったところである.運のみならず細かな判断が求められる.
赤白青のダイス3個で目が同じだった場合特別ボーナスを得られる.これは通常の結果にプラスされるもので置換ではないので非常に嬉しい.

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画像だと兵士2ボーナスと工具ボーナスが得られる.
髑髏の目は通常だと他の目を打ち消すというマイナス効果である.つまり髑髏が1つだとダイス4つ分の効果しか得られなく成る.愚図1人の失敗で結果がプラマイ0どころかマイナスになってしまうようなイメージだろうか.
しかし髑髏ボーナス*2は髑髏のマイナス効果を打ち消した上20装備ポイント(パラメータの工具マーク)を得られる.志半ばで斃れた味方の死体を漁って使える道具を持っていくのだ.

マップ

基本セットには8つのマップが存在する.

  • タイガー演習
  • オマハ・ビーチ
  • ユタ・ビーチ
  • ゴールド・ビーチ
  • ジュノー・ビーチ
  • ソード・ビーチ
  • ポワント・デュ・オック
  • メルヴィル陣地

である.特に有名なのはタイガー演習とオマハ・ビーチだろうか.

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画像はユタ・ビーチのマップであるが,多少の差はあれ大体マップはこのような形式をしている.なお移動は左右or前であり退却は出来ない*3.正しく「勝利か死か,他に道はない」を体現しているかのようである*4(D-DAYダイスは勿論のことながらプレイヤーは連合国軍兵士であるが).もしくは「祖国か死か」だろうか*5

またこのゲーム,同じ戦区には最大3ターンまで(戦区によっては1ターンまで)しか留まることが出来ない.上陸作戦は多くの部隊が参加している.ぼさぼさしていると後ろから上陸した別の部隊に踏み倒されてしまう.必死で前に進むしかないのだ.

ゲームの勝利・敗北

こうしてなんとかしてリソースを獲得しながら敵地を進軍し,バンカー(敵陣地)に全部隊が到着すれば勝利である.途中で一部隊でも脱落すると敗北と成る.

感想

総じてリソースの管理に困るゲームである.
しかしこれは戦地での厳しい戦況をうまく表現出来てると思う.
やはりダイスゲームではあるので,戦略が全てではないがそれもまた戦争らしさが出てて良いのではないかと思う.

Lest we Forget

D-Day Dice is dedicated to all the young men who went above and beyond the call of duty on that fateful morning.

D-Dayダイスを、あの運命の日の朝、任務の求める以上の戦いに身を投じた全ての若者たちにささげる.

ルールブックにLest we Forget(追悼)という言葉と共に書かれている文章である.

*1:重要な,攻撃または作戦開始日時

*2:名称はDEAD MAN'S GIFT(死者の贈り物).この名称が好きだ.

*3:但し左に行って次に右,と言ったように同じ戦区に戻ることは出来ない

*4:エルヴィン・ロンメルアドルフ・ヒトラーのやり取りとして有名なこのセリフであるが,ザッと探してみたところ原文が確認できない.

*5:チェ・ゲバラのこのセリフは演説の一部なので原文がきちっと残っているだろう.